起業せず枠組みの中の仕事で割り切るか
この本は、20代の大学を卒業した若者が中小企業で悪戦苦闘しながらも、色々な困難を乗り越えながら仕事を続けていくいい話の内容でした。
僕自身も20代にサラリーマンとして仕事で経験したことと、ほぼ同じような出来事が多くあり、ほとんどの人が共感できる面白い内容だと思います。
その一方で、20代の生き方とサラリーマン時代の苦しさも同時に思い出されました。
この本のあとがきで、別な方が書いていたんですが、いい話だったのでご紹介します。
今の日本には、労働環境は悪いけれども長期で見ればそれなりに報われそうな一部の大手企業と、同じく労働環境も悪いが雇用も保証されない中小企業群が混在し、それぞれがガラパゴス的箱庭のように併存している。
社会全体も無意識のうちにそうした価値観を受け入れ、子供の大学選びで親世代が重視するのは就職率であり、レールがどこへつながっているかという一点だ。
そして、大学では何を学ぶの話でもなく学生も本気で勉強に打ち込まず、なんとなく大手企業を中心に就活し、内定をくれた企業になんとなく身を預けることになる。
そこには同期と比べて自分はどうだといった相対的なモノサシはあっても、自己の中心にはぽっかりと空虚な穴が開いたままである。
と書いていました。
プレイヤーの充実感を求めて生きていく選択
この20代の自己の中心にぽっかりと空虚な穴は、多くの人が経験するのはではないでしょうか。
もちろろんこの本の主人公も、あとがきの著者も、そして僕もその一人でした。
今のこの日本の価値観に文句だけを言っても何も解決しないんですが、いい面も多くあると思いますので、まずはこういった価値観がある、この価値観が前提になっているということを知っておくことで、今後の生き方や考え方に活かすことができると思います。
そしてこれから起業をしようと思っているなら、会社という枠組みから飛び出して、プレイヤーとして充実感を求めて生きていく選択は、僕の経験からもすごくチャレンジしがいがあることだと思っています。
今回のまとめ
与えられた役割の中に自らを当てはめるようにして、その枠組みの中で、仕事は仕事だと割り切って、目立たぬようノルマだけをこなし続けるか?それともプレイヤーとしての充実感を貪欲に追及するのか?
やはり、苦しいとわかっていても、起業創業開業をしてプレイヤーとして生きていくことを、僕はおすすめしたいです。