知人のカフェで感じた厳しい現実
「実は、今月でこのカフェ辞めることにしました・・・。」
「え!?、カフェで独立するんじゃなかったんですか?せっかく10年近く修業してきたのに・・・・」
この会話は、最近行きつけだったカフェの店長と交わした会話です。
この店長は、カフェで独立するために修行しており、僕とは昔、違うカフェで一緒に修行していた仲間でした。
しかし、最近3人の子供が大きくなってきたため、家を新築したことをきっかけに、その修行先のカフェを辞め、独立を断念して、別な大手レストランチェーンに再就職するとのことでした。
その店長のカフェは、地方で6店舗ほど出店している古民家系で有名な老舗店で、外からみていると、それなりに繁盛しているカフェにみえていました。
しかし、その後、色々と理由などを聞いていくと、やはり一番は、給料が安く将来に希望が持てなくなったとのことでした。
そのカフェのお店は、駐車スペースが20台分もあり、席数は60席と大きな店舗でそれなりに集客もしていました。
ただ、お店でコーヒーや食事などの飲食を提供するだけでは、大きな利益が見込めなかったといいます。
そのため、卸売として、自家焙煎のコーヒー豆をオフィスや他のカフェに配達することで、利益を出しながら、なんとか赤字をまぬがれている状態とのことでした。
カフェ店を継続して経営していく難しさ
確かに我々がカフェに行くときは、だいたい同じような時間帯に行くので、いつも混んでいる印象を受けますが、
アイドルタイムと言われる、お昼から夕方までの時間や、夕食が終わってからお店が終了するまでの深夜時間や早朝などは、お客様も少なかったと言っていました。
また、固定費と言われる人件費や光熱費などはどの時間帯も同じようにかかります。
大きな店舗では、外観の電飾や看板、冷暖房費などの光熱費が多くかかり、お客様がこなくても、大きなスペースでサービスをするため、常に数名のスタッフを配置しなければいけないので、人件費も余計にかかるとのことでした。
そんな状況のため、店長という肩書と正義感からか、人件費などの固定費を削るため、朝から晩までのサービス残業を含めて長時間労働となりがちとなり。
無理して頑張っているわりには、利益が出ないという悪循環と、給料がそれに比例せず安いままのため、ついに挫折してしまったということでした。
確かに、店長の言うことはすごくわかります。
そんな現場にいると、どうしても自分が将来カフェで独立しようとした時に、同じような形になってしまうと感じるのもわかりますし、
今後、子供が大きくなってお金が必要な時に、家族に迷惑をかけたくないという思いもあったと思います。
ただ、その店長には、ぜひまた勉強して、今度こそカフェで独立できる日がくるといいなと思います。
今回のまとめ
僕もサラリーマン時代、お昼のランチは行きつけのカフェで食べていましたが、いつも混んでいました。
ただ、考えてみると、そのお店にはほとんど、安いランチをやっているお昼時しか行っていませんでした。
カフェ開業を考えた時、ここのカフェはすごく混んでいるから、カフェが儲かりそうだから、と安易な考えになりがちです。
しかし、どんな形で継続的にカフェで利益を出していくのか、今一度しっかり考えておくべきだと思います。