6割の事業計画書で起業する
今、起業しようとしている人に事業計画書は必要ですか?と聞かれたら。
僕の答えは、必要です。とは伝えますが、6割程度の事業計画書で十分、完璧を求めることはないです。とアドバイスすると思います。
そして、僕も、この札幌シェアオフィス&コワーキングスペースカフェSALOONをオープンさせようと思った時は、自分の今までの経験を伝えたい想いから、6割の事業計画書でスタートしました。
実は、一度、ここの開業資金の融資をお願いしようと、ある機関に、その事業計画書を持って行ったことがありました。
しかし、結果はというと、散々ダメなところや、いかに難しいかということばかり言われて、融資どころか、逆に起業するやる気をそがれる、悔しい経験をしました。
その時に、何がわかるんだ?同じことをやったこともないのに!と思い、逆にこの6割の事業計画書でスタートして見返してやると思って、その事業計画書でスタートした経緯がありました。
その結果、今、オープンして1年近く経って思ったことは、やはり、6割程度の事業計画書でスタートして良かったなと。自分の想いを優先して、起業して良かったなということでした。
起業をする時は、完璧な事業計画書が必要で計画が一番大切。このフレーズは、いろいろ場所でよく聞く言葉だと思います。
もちろん、多額の事業資金を融資してもらうためには、それなりの見栄えのいい事業計画書が必要になるかもしれません。
しかし、僕が勧めている、小さくはじめる起業に関しては、6割程度の事業計画書で十分だと思っています。そして、まずはスタートすることが一番大切だと思っています。
逆に言うと、6割以上の完璧さを求めると、起業ができなくなってしまうとも思っています。
完璧を求めると起業できない
数年前にも、違う事業で起業しようと思った時に、自治体主催の起業セミナーに参加したことがありました。
そこは、完璧な事業計画書が一番必要ということで、最終日に自分の事業計画書を作成して、講師にチェックしてもらう流れの塾でした。
しかし、ここでも、事業計画の内容よりも、その事業自体が難しいと散々言われ、やる気をそがれ、嫌な思いをして帰ってきたことがありました。
そんな失意の中、僕がとった行動はというと、どうやって完璧と言われる事業計画書を作ろうかと、かなり細かく詳細に考えはじめることでした。
しかし、細部まで詳細に考えれば考えるほど、シュミレーションする選択肢が増えていくので、これも考えなければ、あれも考えなければとなっていき、それと同じくらい不安要素も増えていきました。
そして、完璧を求めて、詳細に考え、不安も増幅していく中、やっぱりこの事業で起業するのは難しいと思いはじめ、結局、最終的には、1歩も踏み出すことができなくなり、起業自体を辞める選択をすることになりました。
今回のまとめ
そもそも、起業して成功するとはどういうことでしょうか?
お金をたくさん稼いで、セレブになることでしょうか?上場企業をつくることでしょうか?
もちろん、人それぞれだとは思いますが、少なくとも今僕が思っていることは、起業ということにチャレンジして、多くのことを実際に経験して、学ぶことができる過程自体が、一つの成功なのかもしれないと思っています。
僕の経験でも、仮に起業で失敗しても、必ず次につながると思っています。
そして、そのチャレンジした経験は、必ずあなたの生きていく上での資産になると思います。
であれば、あなたの志を大切に、6割程度の事業計画書で、まずはスタートしてみてはどうでしょうか?
スタートしてみなければ、あなたにとっての成功や失敗が何かもわからないと思います。